2018-12-20

いろんな人に会った2018

2018年も、残すところあと10日。

今年は本当に、いろいろな新しい出会いがあったなぁと思うのです。

昨日、会っていた人たちも、
去年の今頃は、存在すら知らなかったり
挨拶はしたけど、こんなに会ったりするようになるとは
夢にも思わなかったなぁ・・・・・。

なんてことを考えています。


あ、クリスマスまでのバッグも、ちゃんと作ってます!!!!

今日は徹夜とまではいかない(と思う)けど
まだまだ、作業は続くよ・・・。

2018-12-09

産地巡りの10月・その2〜金華山を求め、和歌山県は高野口へ行ったお話〜

さかのぼること早2ヵ月。

カバンに使う生地を求めて、
10月の中頃、和歌山県は高野口まで行って来ました。
その時のお話を少々。




コトの始まりは、8月末に横浜で開催された素材博覧会。
いつも、真鍮金具やストラップ用の昭南レザーなどでお世話になっている、
大阪のフェニックスさんが来ているということで、
行こうかな?でも暑いしな〜〜と、うだうだしていたところ、
そちらの関係者のインスタグラムにて、柄物の生地がたくさん積んである
画像を発見し・・・
「行かねば!!!」
と思って、重い腰を上げて行って来ました。


そこで購入したのがこれらのゴブラン風の生地。
和歌山県で生産されている生地で、国会議事堂のイスや
トラックの内装などにも使われているとのこと・・・・。

Twitterにこの画像を載せると、
着物や生地に詳しい、お友達のライターさんから
「和歌山と言えば金華山(きんかさん)ですか?」との情報が。

今から思えば、
この時点で、この横浜素材博で、この生地を仕入れて売っていた
『流しの洋裁人』という活動をしている原田さんに
「この生地がもっと欲しいです。どこで買えますか?」と
聞けば良かったのですが、
いきなりそれは失礼かな・・・と、勝手に思い
いろいろ検索したりサンプルを送ってもらったりしたけど、
この生地にはたどり着けず・・・・。

そうこうしているうちに、10月に山梨県の富士吉田で開催される
ハタフェスに原田さんが出展すると知り、
しかも、そのハタフェスの前日に開催される
ハタオリツアーなるバスツアーがあることも知り、
「そうだ、富士吉田に行って、直接、原田さんに聞いてみよう」
となったのです。

んで、実際にハタフェスに行ってみたら・・・・
原田さんの隣の隣くらいのブースに・・・・

この生地、並んでるじゃないですか!!!!

原田さんが、和歌山から富士吉田まで、呼び寄せたそうな!!

それが、
和歌山県高野口で、
パイルジャカード織り(和名を金華山とも言うそうな)の生地などを生産されている
中矢パイルさんでした。

「やっと会えたね・・・」
くらいの気持ちになった私(笑)は、
その翌週、早速、和歌山へ!!

バスと電車を乗り継いで行くつもりでしたが、
Oくんが「車で行ってもいいよー」とのことで、
家族3人、夜中に出発し、途中車中泊、
和歌山に着いてから温泉に立ち寄ったりしつつ、




中矢パイルさんにお邪魔してきました!!!

どこの馬の骨とも分からぬ、
駆け出しのカバン作家の私にも、
本当に丁寧に生地の説明をして下さり、
積まれた宝の山から「好きな生地選んで下さい〜〜!」みたいな感じで、
生地見放題で選ばせていただきました!
(その間、主人と子は高野山観光)

オリジナルの色づけや、
もっと本格的にするなら、図案パターンからお願いすることも出来るそう。
(しかし、図案パターンからとなると、
こちらにも糸や生地、織りについての知識がないと難しそう・・・!)

いろいろな著名ブランドさんが、
中矢パイルさんの生地で制作したものの資料なども見せていただき、
はぁ〜!すごい!と思ったり。

よく見る、こういったジャカード織りの生地って
しっかりしていて硬い感じのものが多い気がするのですが
中矢さんの生地はしなやかで
(裏を加工してあるしっかりした生地や、
絨毯用に始めからしっかりした織りの生地もありましたが)
洋服にも向くんだなぁ思いました。

あと、柄が小さめなのもすごくいい。
バッグや手帳カバーなどの小物にも使いやすいし、やっぱり、洋服にも使いやすい。
さらに、色合わせもどこか独特で、好み!!


絞り込んで、これだけ購入させていただきました。


ストライプの生地もたくさんあるとのことで、
家具や雑貨を製作している友達用に、スワッチもいただきました。

中矢パイルさんの生地、気になる〜!欲しい!という方は、
カット売りもして下さるので、
一度、お電話かメールをしてみるといいと思います!
それか、来年、横浜や神戸で開催される素材博覧会に出展されるようなので
そちらで実物を見てみるのもオススメです!






実は工場の中も見学させていただきました!

中表みたいな状態で生地が織られ、
最後に、織機に仕込まれているカッターで
生地の間をサーーッとカットして、
上下2枚に分ける感じ。
(伝わってますか・・・?)

サンドイッチの具の部分をヨコにサーッとカットして
2枚に分けるようなイメージというか・・・
(え? より複雑になってる??)

とても広い工場で、たくさんの生地が織られていました。
すごい・・・、迫力!




そして、
実際に作ったのがこちらの巾着たち。

11月に調布で開催された
調布トリエ×creemaのイベントにて
販売させていただきました!

ネットにも少しだけアップしたけど
そこまで動く感じじゃなくて。
でも、実物の生地を見ると「素敵!」となる方が多いように感じました。

2度目の試作の時に、
スライサーという接着芯を貼ったら、
生地にハリが出すぎてしまい、
このcreemaさんのイベントのときは、
接着芯なしで制作したのですが、
生地タイプの接着芯を貼った方がいいかな・・・とも思い、
また試作してみます。

巾着がかわいくて大好きなのですが、
小さなトートみたいな形とか、
レジ袋っぽい形の小さいバージョンとかもかわいいのかなぁ?とも思ったり。

このまるい巾着か、楕円底の巾着か、
または巾着ではないミニバッグになるか、
まだ未定ですが、
1月12日、13日に東京ビッグサイトで開催される
ハンドメイドインジャパンフェス2019冬
に、色柄を選べるようにたっぷり制作していきます!
(ちなみに、ブースNo.はJ-173)

さて、ここから年末までは、
普段なら4週間ほどいただいている制作期間を約半分にして
ご注文を受け付けているので、
作って作って、作りまくります。

お財布ポシェットの革も、
シャンパンゴールド、シルバー、黒、焦げ茶以外は
新しい革に挑戦する予定です。
ネイビーはもちろん、カーキやグレーなども
新しく展開しようと思ってます。
HMJ2019冬までにお披露目するのが目標。

2018-11-30

朝の上野


今日は、墨田区の革工場などを見学に行きます。
なので、朝から上野。
京成線に乗り換えるから、上野。
ちょっと早く来て、プロント。

上野といえば、昔は実家に帰省するのに、
特急に乗り換えていたなぁ(今は品川で乗り換えできます)。

ちょうど20年くらい前、
仕事(当時はライター)を1号休み(連載以外、月刊誌を1号休む)して、
ニューヨークに3週間くらい行ったことがあって、
京成上野駅で、一緒に行くみんなと待ち合わせしたなぁ。
とか、思い出したり
(今日は、このカッコを多用 )。
英語が話せな過ぎて、帰って来てから、英会話教室に通ったなぁ
(でも話せないけど・笑)。

いろいろ思い出しつつ、
高野口、墨田区の革加工工場見学、今回の工場見学を
年内にはブログにアップします。

もうすぐクリスマスですね〜。

そうそう、こんな、金華山の巾着とポーチのセットをCreemaにアップしております。
マルーン巾着と名付けました。

肩にギリギリかけられる長さにしたけど、
やっぱり手持ちがかわいい巾着。
だいぶ、形でも悩む巾着。

1月12日、13日の、HMJにも持って行きます。
では、そろそろ行って来ます!!

2018-10-20

産地巡りの10月・その1〜ハタオリマチ「山梨県富士吉田市」〜

この10月は、生地や革の産地を3ヵ所ほどまわってきました。
山梨県は富士吉田市、和歌山県は高野口、東京都は墨田区八広。

まずは富士吉田のハタオリツアーとハタフェスから。




10月5日(金)、朝9時の新宿西口からバスツアーがスタート。



どんより曇り空。
デザビレ村長の起業塾で一緒だったプーさんも参加とのことで、1人参加よりだいぶ気分も明るく軽く♪

バス内で富士吉田のハタオリについて説明などもありつつ、
渋滞もなく、ちょっと早く着いたとのことで、
みんなで浅間神社(せんげんじんじゃ)へお参りへ。

ちなみに、山梨県富士吉田市の近辺は、昔は甲斐絹(かいき)という生地で有名で
羽織の裏地などに使われ、昭和初期まで大人気だったそう。
しかし、戦後に需要が減ってしまい、甲斐絹は幻の織物に。
そして、それぞれの会社が洋服の裏地や傘地、
ネクタイ地などを作るようになっていったそうです。




ここは、新屋山神社(やまじんじゃ)へいつも家族でお参りに行くときに前を通りつつ、
なかなか立ち寄れていなかった場所なので嬉しいと思いつつ。


まずは、撚糸(ねんし)の荒井機業株式会社さんへ。




整然と並んだボビン、見えないくらいの細さ、スピードで撚られていく糸。
撚りのない原糸をボビンに巻き返すことで撚りを生み、糸を強くするそう。

ボビンの回転方向でS撚り(上撚り)とZ撚り(下撚り)があり、単糸はS撚りで、
その単糸2本をZで撚ったら下撚りの双糸で、それをさらにSの上撚りをかけながら巻くそうな・・・。

大きな原糸(パーンやチーズと呼ぶ)から、作業しやすいよう小さなボビンに巻き返し
撚糸1 単糸を低速回転するボビンに上撚り(S)で巻く
撚糸2 単糸2本を合わせて下撚り(Z)で双糸に
撚糸3 さらに上撚り(S)をかける

みたいな手順らしい。

上撚り、下撚りを、図解やら模型やらで説明していただき、
その瞬間は理解したような気がしたのですが、書いている今はちんぷんかんぷんになってきております。









駐車場に赤富士。

撚糸は1週間くらい機械を止めずに動かし続けないといけないそうで(止めると撚りが均一でなくなってしまうそう)停電があるととても大変だそう。今年は台風も多かったので、ビクビクしていた、とおしゃってました。いろいろ大変だ!

こんな糸の状態から、布は始まっているのですね。


そしてお次は、
向原染色加工協同組合さんへ。



こちら工場長。
軽いテンポで、私たちを楽しませるようにいろいろと説明して下さいました!

しかし、色の話になると表情は一変。
これぞプロの職人、というこだわりを垣間見せる一面もあり、さすが!






真っ白な糸が、プシューっという音とともにサーッと染まっていく様は圧巻!







試しに色を作ることを「ビーカーをする」というそうです。
理由はビーカーで作るから!
そのとき、何色の染料をどれくらい配合するか決まれば、どんなに大量になっても同じ色で染められるそう。すごい!
私もいつかビーカーしたい!なんて思ってしまいました。


さて、お昼ご飯に吉田うどんをはさみ、
3軒目は武藤株式会社さんへ。
カシミヤのストールなど、繊細な天然繊維で織られたストールを主に作っていらっしゃいます。

ここで驚いたのが、撚糸からストールになるまでの作業のほとんどを、自宅と併設された工場で一貫して行っているということ。
だから、小ロットでもキメ細かい対応ができるのだとか。
富士吉田は、そういった、家族経営で織りから製品まで作ってらっしゃる会社が多いのも特長らしいです。


すごく素敵なストールがたくさんあったのに、
お昼の後で、一瞬力尽きたのか、写真がぜんぜんなく・・・爆。
かろうじて、織機(ずっと「おりき」だと思っていたのですが「しょっき」と読むそうです)の動画を撮っていたのでアップ!
(※音が出ます)





若い息子さんが家業を継いでいて、頑張ってらっしゃいました。
富士吉田は、30代前半の若者が頑張っているのも印象的でした。

さて、最後は、羽田忠織物さんへ。
おっしゃれ〜!なショールーム。




織機も見せていただきました!


かっこいい〜!

織機にもいろいろ種類があって、当日、配っていただいたバスツアーのパンフ(スグレモノ)にも、説明がしっかり書いてあったのですが、
多分、
ストールの武藤さんで見せていただいたのが、ドビーのシャトル織機で
こちらの羽田忠さんが、ジャカードのレピア織機、だと思う・・・(意識朦朧)。

ジャカード織機で柄を織り出す、紋紙っていうのも見せていただきました!
穴の組み合わせだけでいろいろな柄が生まれるのもすごい!
夏の着物みたいな、スケスケのネクタイなどがあり、とっても珍しく素敵!と思いました♪

さて、この夜は、ツアーと地元のみなさんで夕食&懇親会。
染色の工場長とプーさんが話し込んでいてずっと笑って聞いていました。
朗らかな雰囲気なのは、山梨の人の特性なのかな??

夜はSARUYAというドミトリーにお泊まり。
すっごく素敵だったのに、またも写真を1枚も撮っていないという
(タオルもドライヤーもあったし、シャンプーなどもMARKS&WEBだったりして、とにかくおしゃれで清潔で素敵でした。カーテン仕切り付きのベッドだったら一泊3,500円ってのもありがたし)!!

翌朝は、
甲府でジュエリーツアーに参加していた
デザビレ村長とせつこさんと合流。



ハタオリマチフェスティバルが始まる前に、
忠霊塔という五重塔がある観光スポットへ。
前日、うどんを食べているときにオススメされたのです。

が。


階段、はんぱねぇ!!


富士山、見えねぇ!!


帰り道にイノシシの子!!


しかも、東京より、6度くらい気温が低く寒いと言われていたのですが、
むしろ夏日・・・。
汗だく・・・。
という、1日のスタートでした。





まずは、小室浅間神社で、
古道具屋さんとおしゃれショップのぞきみ。




こちらは、自分で織機を作って、生地を織っている方!
昨日見た、あの織機を自分で!!
すごー!!




新世界乾杯通りの怪しげな看板たち。

ハタフェスを満喫すべく、
村長、プーさん、せつこさんとハタオリ大学展などを流しつつ、



お昼は、やってんだかやってないんだか分からない
鮮笑という洋食レストランへ。
ぜったいやってないと思ったけど、ドアを開けたらやってた!笑!

味は美味しかったです(^^)
ごちそうさまでした。

ここで、昨日ハタオリツアーで出会った、文章と写真をやっている山梨在住のさきさんも合流。


この辺りで、
東京から、家族と、友達家族も富士吉田へ到着。

私は村長、プーさん、せつこさん、さきさんとブラブラしつつ、
日本ステンレス工業という会場で、
流しの洋裁人の原田さんにご挨拶したり、中矢パイルさんをご紹介いただいたり。



そして、もんぶらんでお茶。
暑すぎてアイスコーヒーやらかき氷やら。
(このもんぶらん、夜に、家族とまた来ます)。






最後に、山梨県織物整理という工場で、ニードルパンチ体験を(村長とプーさんが体験)!

ここで、家族と、友達家族とも合流。

何本もの針がガシャーンガシャーンとなる様子に、
R(子、5才)は針山地獄を連想したようで
(主に「鬼灯の冷徹」という地獄が舞台のアニメの影響)、
興味を持ちつつも怖がってました。

ここで、村長、プーさん、せつこさん、さきさんとお別れし、
私は、家族と、友達家族と、また富士吉田の街を散策。

こんなものも売ってたって。
レトロな街並みに、友達家族は大満足。古道具屋さんで什器まで買ってた!



〆は、もんぶらんで晩ご飯。
昼はガマンしたパフェ、おいしくいただきました!!

さてさて、なかなか濃厚な2日間でした。
バスツアーでお世話になったシケンジョの五十嵐さん、ありがとうございました!

生地ができるまでは、本当に、いろいろな職人さんたちの熟練のワザが詰まっているのだと実感。
今回、ハタオリバスツアーに参加することができて、とっても良かったと思ってます。

山と川のあるところに、生地の産地あり。
日本のいろいろな生地や革を使って、バッグを作っていくのも、楽しそうです。